転職活動を進めていく中で、「やはり別の会社に行きたい」「現職に残る決断をしたい」など、内定辞退を考えざるを得ない場面は誰にでも起こり得ます。
とはいえ、せっかく採用してくれた企業に対して辞退を申し出るのは心苦しく、「失礼にあたらないだろうか」「迷惑をかけてしまうのでは」と不安を抱える人が多いのも事実です。
しかし、誠実な態度で早めに対応すれば、企業とトラブルになることはほとんどありません。
企業も一定数の内定辞退があることを前提に採用計画を立てており、丁寧に連絡すれば大きな問題にはなりません。
本記事では、内定辞退を円滑に伝えるための具体的なステップと、企業側への配慮ポイントを分かりやすくまとめます。
内定辞退は悪いことではない?押さえておきたい正しいマインドセット

まず押さえておきたいのは、「辞退=悪」ではないということです。
キャリア選択は自分自身の人生にかかわる重要な意思決定であり、無理をして入社しても、本人も企業も幸せになれません。
転職市場においても、内定辞退は決して珍しいことではなく、採用担当者はある程度織り込んで選考を進めています。
「辞退すること自体」は問題ではなく、「どう辞退するか」が重要なのです。
とはいえ、丁寧に対応することで企業への負担を最小限にし、今後どこかで再び接点が生まれる可能性を閉ざさないようにすることは大切です。
【最優先】内定辞退を決断したら「即」やるべきこと

結論から言うと、内定辞退はスピード命です。
辞退を決めた時点で、できるだけ早く企業へ伝えることが最大の配慮になります。
企業側はあなたの入社を前提に、配属計画や社内稟議、人件費の算出などを進めています。
連絡が遅くなるほど調整が難しくなり、負担が増すため、すぐにアクションを起こしましょう。
▼状況別の判断
・書類提出前:なるべく即日伝える
・入社承諾書提出後:できる限り早い段階で。法的拘束は通常ないが誠意が重要
・入社日が迫っている場合:迷っている段階でも早めに相談レベルで話すのがベター
・エージェント経由の内定:まずは担当エージェントに連絡。企業への報告はエージェントが代行する
迷いがあっても、「まだ気持ちを決めきれていないので少し相談したい」と早めに伝えることで、企業の負担を軽減できます。
【実践】正しい伝え方の基本ルールと企業への配慮

内定辞退を伝える際の基本的なマナーと、企業への配慮ポイントを解説します。
まずは電話で伝えるのがベスト
形式として最も望ましいのは、電話で直接伝えることです。
メールで済ませる人もいますが、電話の方が誠意が伝わり、企業から好印象を持たれやすくなります。また、相手が確認する時間を待つ必要がないためスムーズです。
・電話がつながらない場合: 留守電に「折り返し希望」の旨を残し、追ってメールを送りましょう。
・やむを得ずメールの場合: 丁寧なメールを送った後、改めて電話を試みるという流れが望ましいです。
電話後にメールでフォロー
電話だけで終えてしまうと企業側の記録に残りづらいため、簡潔で構わないのでメールでフォローします。
これは、企業側が社内調整や記録を残すために役立つ配慮です。
企業側への3つの配慮ポイント
辞退で企業が最も苦労するのは「採用計画の立て直し」です。
次の3点を押さえることで、負担を最小限に抑えられます。
① 連絡のスピードが最大の配慮
早ければ早いほど、企業は次候補への連絡や選考枠の再調整がしやすくなります。
② 選考に時間を割いてくれたことへの感謝を伝える
簡潔でも、選考の機会と担当者に割いてもらった時間への感謝を述べましょう。
③ 関係を断ち切らない丁寧な言い回し
「今後ご縁がありましたら」など、ビジネスの世界は狭いため、未来の関係性を閉ざさない言葉で締めくくることを心がける。
ビジネスの世界は意外と狭く、同じ企業や採用担当者と別の場面で再び関わることは珍しくありません。
誠実な辞退は、あなたのキャリアにとってもプラスになります。
そのまま使える!内定辞退の例文

電話での伝え方(台本形式)
例
「お世話になっております。〇〇(氏名)と申します。採用ご担当者の△△様はいらっしゃいますでしょうか。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変恐縮なのですが、慎重に検討した結果、今回は内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
御社の選考に多くの時間を割いていただいたにもかかわらず、このような形になってしまい申し訳ございません。
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。」
ポイントは「理由を長々と説明しない」ことです。企業側は辞退の理由を詳しく知りたいわけではなく、丁寧かつ簡潔な連絡を求めています。
メール例文(フォローメール)
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
株式会社〇〇
採用ご担当者 △△様
お世話になっております。〇〇(氏名)です。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変恐縮ではございますが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
選考の機会をいただいたこと、そして面談を通じて多くを学ばせていただいたことに深く感謝申し上げます。
ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、何卒ご了承いただけますと幸いです。
今後の御社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
トラブルになりやすいケースと対処法

辞退の申し出時に、予期せぬ対応を求められた場合の対処法です。
ケース1:入社承諾書を提出した後
大半のケースでは法的拘束力はないため辞退は可能です。
ただし、企業は本格的に準備を進めている段階なので、迅速かつ丁寧な説明が欠かせません。誠意をもって対応しましょう。
ケース2:面接時に「入社したい」と強く言った
強い前向き発言をしていた場合も、辞退は問題ありません。
理由は簡潔で良いので、曖昧な言い訳を重ねないことが大切です。
ケース3:エージェント経由の求人
エージェントが企業に報告するため、自分から企業に直接連絡する必要は基本ありません。
ただし、連絡が遅れると全体の調整が難しくなるため、早めに担当者へ伝えましょう。
ケース4:「詳しい理由を教えてほしい」と言われた
ここでも基本的には簡潔に伝えた方が望ましいです。
理由の内容によっては、望まない引き止めに合う可能性もあるからです。
※もちろん、その理由が本当に解消されれば入社希望という場合はこの限りではありません。
「他社の選考が進んだため」「現職で新たな役割を任されることになったため」などで問題ありません。
言いにくい場合は「総合的に判断した結果」と表現すれば十分です。
まとめ:「スピード」「誠意」「簡潔さ」が円満辞退の鍵

内定辞退は決して珍しいことではなく、自分のキャリアを主体的に選択した結果です。
しかし、あなたの対応ひとつで企業の負担は大きく変わります。
円満な辞退のポイントは、以下の3つです。
・スピード: 辞退を決めたら即連絡する
・誠意: 電話とメールで丁寧さ、感謝を伝える
・簡潔さ: 辞退の理由を長々と説明しない
この3つを押さえて丁寧に連絡すれば、採用担当者に悪印象を与えることもなく、今後どこかで再び接点が生まれたときも気持ちよく関われるはずです。
辞退は申し訳ない気持ちを伴うものですが、それ以上に、自分のキャリアを大切にする選択は尊重されるべきもの。
適切な伝え方を押さえ、前向きな一歩を踏み出してください。
「自分のケースだとどうしたら…」そう感じたら、プロの力を借りてみませんか?
「自分の場合はどう辞退すればいいのだろう…」そう不安に感じたら、専門家に手伝ってもらうのも一つの方法です。
ストローラー株式会社では、これまで1,000名以上のキャリア支援を行ってきた実績をもとに、キャリア構築のサポートを行っています。
▶内定辞退のサポート
▶応募企業毎にカスタマイズした志望動機作成支援・面接対策
▶強みや弱みの深掘り
▶これまでのキャリアの棚卸し・整理 など
まずは無料相談で、あなたのケースに合ったキャリアの整理を一緒に始めてみませんか?
※ご相談は無料です。
<キャリア相談ルートパス>
そんなキャリアの悩みに、1カ月間プロが全力伴走します!
✓ LINEやメールで、1カ月間いつでも何度でも相談OK
✓ Zoom/Meetで1対1の本格キャリア相談(60分)つき
「ちょっと聞いてほしい」から「人生の選択」まで、一緒に考えます。
<書類通過パス>
履歴書・職務経歴書のそんなお悩みを、人材のプロが解決します。
納品までの添削は何回でも可能!文字数や職歴数による追加料金も一切発生しません。
書類通過にむけた修正アドバイス付きで、あなたの応募書類のクオリティを向上させます。
<自分退職ガイドパス>
「どうやって会社に話せばいい?」「退職前に準備すべきことは?」「法律知識も必要?」
そんな不安、すべてお気軽にご相談ください。
会社への伝え方・書類作成・退職完了まで、丁寧にガイドします。



コメント