目覚ましが鳴っても体が動かない。
「今日は気が進まないな…」
と感じる朝は、誰にでもあります。
一時的な疲れであれば休息で回復しますが、それが何日も続くと、「働くリズム」が少し乱れているサインかもしれません。
仕事に行きたくないという感情は、怠けや甘えではなく、働く上で持続可能なコンディションを保つための心身の負荷や環境とのミスマッチを知らせる自然な反応です。
今回は、キャリアの専門家の視点から、“仕事に向かう気力”を取り戻すために見直したい生活習慣を考えてみましょう。
心が重くなる「行きたくない朝」の背景

「行きたくない」という感情の背景には、複数の要因が絡んでいます。
職場環境や人間関係といった外的要因もありますが、日々の過ごし方、つまり“生活のリズム”も密接に関わっています。
たとえば、
・睡眠や食事のリズムが不安定で、1日のスタートに勢いが出ない
・休日の過ごし方でリズムが崩れ、週明けがつらくなる
・仕事中心の生活で、気分転換の機会が減っている
・職場のストレスやプレッシャーが積み重なっている
このような要素が重なると、エネルギーが“仕事モード”に切り替わりにくくなります。
だからこそ、「やる気の問題」と切り捨てず、働くリズムを整える視点で自分の習慣を見直すことが大切です。
生活習慣の乱れが“働くコンディション”を低下させるメカニズム
キャリア相談を受ける中で、個人のパフォーマンスやストレス耐性が、日々の生活習慣と密接に関わっていると感じることは多いです。
たとえば、誰しも経験があると思いますが、睡眠不足は単に体を疲れさせるだけでなく、脳の働きを鈍らせ、集中力や判断力を低下させます。
その結果、仕事で些細なミスが増えたり、同僚の言動に過敏に反応して人間関係のストレスが増幅したりといった悪循環を生み出しやすくなります。
この状態は、「能力の問題」ではなく「コンディションの問題」です。
生活のリズムが乱れることで、日々の仕事で高い水準のストレス耐性や判断力を保つことが難しくなる。
これが、「行きたくない朝」に繋がる大きな原因の一つです。
だからこそ、「やる気の問題」と切り捨てず、働くリズムを整える視点で自分の習慣を見直すことが大切なのです。
見直したい生活習慣5選

では、具体的にどんな習慣を整えるといいのでしょうか。
ここでは、無理なく始められる5つのポイントをご紹介します。
ポイント① 睡眠リズムを“仕事のリズム”と合わせる
休日と平日の生活時間が大きくズレていると、週明けの朝がつらく感じやすくなります。
特に、平日と休日の起床時間の差は「1時間半以内」に留めることを意識してみましょう。
朝の時間に少し余裕を持たせることで、「慌ただしく出るだけの朝」から「自分を整える朝」へ変わりやすいです。
また、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜の質の高い睡眠にも繋がると言われています。
ポイント② 夜の「スマホタイム」を区切る
仕事のメールやSNSを寝る直前まで見てしまうと、気持ちの切り替えが難しくなります。
意識的に「仕事モードをオフにする時間」を設けると、翌日の集中力を高めやすいです。
たとえば就寝30分前を“デジタルオフタイム”にして、音楽やストレッチなどリラックスできる時間にあててみましょう。
さらに、翌日の気になるタスクをすべてメモ帳に書き出し、「明日考えればいい」と頭の中から追い出す「ToDoリストの脳内デトックス」なども良い方法です。
ポイント③ 昼休みを「リセットタイム」として活用する

朝の気分を引きずらないためにも、昼休み(ランチタイム)の過ごし方も重要です。
私もよくやってしまっていましたが、オフィスでパソコンを見ながら食事をするだけだと、やはり脳は十分に休息できません。
昼休みは、午前中の仕事の緊張を解き、午後の仕事に向けて気持ちをリセットするための「公式な休憩時間」だと捉えましょう。
たとえ5分でもオフィスの外に出て空気を吸う、目を閉じて深呼吸をするなど、仕事から意識的に離れる時間を持つことで、午後の集中力と仕事への意欲を回復させやすくなります。
ポイント④ 朝のルーティンを“気分のスイッチ”にする
朝を少し楽しみに変える工夫も効果的です。
お気に入りの飲み物を淹れる、好きな曲をかける、短時間でも散歩をする。
「出勤の準備」ではなく「自分を整える時間」と捉えるだけで、朝の気分が変わることは多いです。
ポジティブなスタートは、その日の仕事への姿勢にも良い影響を与えます。
ポイント⑤ “仕事以外の時間”を意識的に持つ
気分が沈みがちなときほど、仕事以外の時間の過ごし方が重要です。
趣味や運動、友人との会話など、「自分を取り戻す時間」を意識的に作ること。
できれば、単に動画を見るなどの「受動的な活動」だけではなく、運動や創作活動といった「能動的な活動」にも時間を使えると理想的です。
仕事以外の充実があることで、「仕事が人生のすべてではない」という心の余裕が生まれ、職場で起きたネガティブな出来事に対しても冷静な「リフレーミング(捉え方を変えること)」の機会にもなります。
「それでも気持ちが晴れない」ときは

生活習慣を整えても、気持ちが上向かないことはあります。
そのときは、自分のコンディションだけでなく、職場の環境やキャリアの方向性を見直すタイミングかもしれません。
・自分の役割や成長機会が見えにくくなっている
・人間関係のストレスが積み重なっている
・働き方や価値観が職場と合わなくなっている
行きたくない感情の原因が、単なる疲れではなく「自分のキャリア軸と現在の環境とのミスマッチ」にある場合は、外部の視点を取り入れて客観的に現状を把握することが重要です。
キャリアを持続させるための具体的なアクション
こうしたときは、上司や人事に相談する、キャリアカウンセリングを受けるなど、“一人で抱えない”工夫が大切です。
▼社内への相談:「休みたい」ではなく「コンディション調整」の相談に
上司や人事に相談するときは、「仕事が辛い」という感情論だけでなく、「今のコンディションでは高いフォーマンスが出せないので、業務内容や量を調整し、まずはコンディションを整えたい」と、プロとして働く視点から相談するのが有効です。
産業保健スタッフも活用しましょう。
▼キャリアの専門家の活用
外部のキャリアカウンセラーや転職エージェントに相談することも検討しましょう。
これは「すぐに転職する」ための行動ではありません。
客観的なプロの視点を通じて、自身のスキルや市場価値、そして「どんな働き方なら持続可能か」を冷静に把握し、現状維持か環境を変えるかの判断材料を得るための重要なステップです。
環境を見直すことは、感情的な「逃げ」ではなく、あなたが専門家として安定して働き続け、キャリアを持続させるための「戦略的な行動」なのです。
小さな習慣が“仕事の朝”を変える

「仕事に行きたくない」と感じる日は、誰にでもあります。
その感情の裏には、生活リズムの乱れや、キャリア上の課題が隠れていることが多いものです。
小さな習慣を整え、働く環境や自分の立ち位置を見直すことで、少しずつ気持ちは軽くなります。
完璧を目指さず、まずは“できることから”。
今日の朝を、自分を整えるための一歩に変えていきましょう。
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