「育休明けにこのまま復帰していいのだろうか」
「いっそ育休後に転職したほうがいいのでは?」
育休中は、これまでとは違う視点で仕事を見つめ直す貴重な時間です。子どもとの生活を通じて価値観が変わり、働き方やキャリアについて迷いが生まれるのは自然なことです。
ただし、感情のままに復帰せず転職を選ぶのはリスクも伴います。大切なのは、辞めることではなく準備です。
この記事では、育休後の転職を検討している方へ向けて、HR(人事)の現場から見た実際に準備しておくべきポイントを詳しく解説します。
育休後に転職したいと思う理由とは?【育休明けに辞めたいと感じる背景】

もちろん、人によって様々な要因はありますが、主な理由は以下の3点に集約されます。
理由・背景① 働き方と育児の両立への不安
育休前は当たり前だったフルタイム勤務や残業。しかし、いざ育児が始まると「お迎えの時間に間に合うのか」「急な発熱に対応できるのか」など、本当に両立できるのかと不安になります。
時短勤務制度があっても、業務量が変わらずに持ち帰り仕事が発生するケースも少なくありません。結果として長時間労働になり、心身ともに負担が大きくなることもあります。
また、迷惑をかけてしまうのではと感じながら働く状況は、長く続きません。
理由・背景② 職場環境・キャリアへの危機感
「マミートラック(昇進コースから外されること)」への懸念も大きな理由です。
育児への理解が乏しい職場や、過度な配慮によってやりがいのない業務しか与えられない環境の場合、長期的なキャリア形成が難しいと感じるのも無理はありません。
理由・背景③ 価値観の根本的な変化
育休中は、人生の優先順位が大きく変わるタイミングです。
これまで仕事中心だった人も、「家族との時間を最優先にしたい」「自宅近くで働きたい」といった価値観の変化がおきることがあります。
育休後すぐ転職はアリ?復帰せず転職・復帰後転職を比較

「育休後すぐ転職すべきか」「一度復帰してから転職活動をするべきか」は、多く検索されるテーマでもあり、多くの方が悩むポイントです。
パターンA:復職せずに転職する(育休中に決める)
メリット:復職による生活環境の激変(慣らし保育、仕事の再開)を一度にまとめられるため、メリットは、体力的・精神的な負担が少ない傾向があります。また、今の会社への申し訳なさを抱えながら働く期間をなくせるなど、職場復帰のストレスを回避できます。
リスク:自治体の保育園ルールに注意が必要です。就労証明書の提出内容が変わることで、入園内定が取り消されたり、指数が下がったりするリスクがあります。必ず事前に役所へ確認しましょう。収入が一時的に途切れる可能性も押さえておくべきです。
企業側から見ると、なぜ復帰しなかったのかは高確率で質問されます。このパターンの場合、合理的な理由を整理しておく必要があります。
また、育休中に転職活動を進める場合は、生活リズムが不安定な中での準備になるため、スケジュール管理も重要になります。
パターンB:一度復帰してから転職する
メリット:「一度復帰して努力したが、やはり現職の体制では両立が困難だった」という転職理由に強い説得力が生まれます。HRの現場感覚としても、復帰して努力したが難しかったというストーリーのほうが理解されやすい傾向があります。また、保育園の在園実績が安定するため、精神的な安心感があります。キャリアのブランクも回避できます。
リスク:復帰直後の多忙な時期に転職活動を行うため、体力的な負荷が非常に高くなりがちです。
企業側から見ると、どちらのパターンでも育休明けという事実は変わりません。大事なのは、なぜ現職では改善できなかったのか(調整を試みたか)という説明が論理的にできるかどうかです。
気になるお金の話:育児休業給付金は返すべき?

転職を考える際、多くの人が不安に思うのが「受給した給付金を返さなければならないのか?」という点です。
・原則、返還の必要はない
育児休業給付金は、受給後に結果として転職・退職することになっても、過去に遡って返還を求められることはありません。
・ただし、最初から辞めるつもりはNG
制度上は、職場復帰を前提としています。受給中に退職が決まった場合は、その日以降の給付は止まります。
・社会保険料の免除
育休中は社会保険料が免除されていますが、退職日によっては免除が打ち切られ、自己負担が発生するタイミングがあるため、給与担当に確認しておきましょう。
育休中にやっておくべき具体的な準備5選

育休後に後悔しないために、育休中からできる準備を整理します。
準備① 家計の見直し
まず確認すべきはお金です。
転職によって年収が下がる可能性や、一時的に無職になる期間を想定します。「何ヶ月収入がなくても生活できるのか」「最低いくらあれば生活できるか」などのデッドラインを把握することで、条件交渉の軸が定まります。
準備② 保育園・預け先の確認
「転職活動中も保育園は継続できるのか?」は自治体ごとにルールが異なります。
復帰せず転職する場合は特に注意が必要です。事前に役所へ確認しておきましょう。
また、
・転職後、何日以内に新しい就労証明書を出せばよいか?
・「月間120時間以上の勤務」などの条件を満たせなくなる可能性はないか?
などの諸条件も確認が必要です。
これらがクリアできない場合、せっかくの内定も台無しになりかねません。
準備③ 自分の市場価値を知る
いきなり応募する必要はありません。
・転職サイトに登録する
・スカウトを確認する
・求人を眺めて相場を知る
これだけでも、自分はどのくらい市場から求められているのかが見えてきます。現実を知ることで、現職に残るメリット・デメリットも冷静に比較できます。
準備④ 職務経歴書のアップデート
育休前の実績を、数値や具体的なエピソードで言語化できているか確認しておきましょう。
面接ではブランク期間よりも、これまで何をしてきたかが重要です。成果や強みを整理しておきましょう。
準備⑤ 退職タイミングの整理
円満退職は、次の会社で気持ちよくスタートするために不可欠です。
・引き継ぎ資料の構成案を考えておく
・退職を伝えるタイミング(就業規則の確認)
・引き止められた際の断り方
をシミュレーションしておくだけで、精神的なハードルがぐっと下がります。
育休中の転職活動は会社にバレる?

「育休中に転職活動したら会社にバレるのでは?」という不安も多いです。
基本的に、個人が転職サイトに登録したことが会社に通知されることはありません。
大手転職サイトには、特定の企業(現職やグループ会社)から自分の情報を閲覧できないようにするブロック設定があるので、そういった設定を活用しましょう。
ただし注意点はあります。
バレるパターンで意外と多いのが、SNSでの発信や同僚への相談からの漏洩です。内定が出るまでは、信頼できる家族以外には伏せておくのが鉄則です。不用意な行動は避けましょう。
企業側としても、育休中にキャリアを考えること自体を否定することはほとんどありません。ただしトラブル回避のため、慎重な行動は必要です。
面接で必ず聞かれる「3つの質問」への対策

育休明けの転職面接では、必ずと言っていいほど以下の質問が投げかけられます。
・質問① 「なぜ前の職場では両立が難しかったのですか?」
NG:会社の批判、不満。
OK:改善に向けた交渉(時短の相談など)をしたが、構造的に難しかった事実を客観的に伝える。
・質問② 「お子さんの急な発熱時の対応はどうされますか?」
NG:「夫がやります」だけの丸投げ回答。
OK:病児保育、両親のサポート、夫との交代制など、具体的なバックアップ体制を提示し、仕事への責任感を示す。
・質問③「なぜ、今このタイミングで弊社なのですか?」
NG:条件面のみ見ているような回答
OK:子育て中だからという条件面だけでなく、企業の事業内容やビジョンへの共感を第一に伝える。
まとめ:焦らず、でも動く

育休後に転職したいと思うのは、決してわがままではありません。価値観が変わるのは自然なことです。
ただし、準備なしに動くのは危険です。
・家計
・保育園
・市場価値
・職務整理
この4つを押さえるだけでも、判断は大きく変わります。
大切なのは、辞めるかどうかではなく、どう働きたいかを言語化することです。
「まずは自分の可能性を知りたい」と感じたら、まずは職務経歴書のアップデートから始めてみましょう。
「自分のケースだとどうしたら…」そう感じたら、プロの力を借りてみませんか?
「自分の場合、具体的にどう状況を整理すればいいのだろう」と迷うことがあれば、キャリアの専門家に相談するのも一つの方法です。
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