「朝、上司の顔を思い出しただけで憂鬱になる」
「毎日指摘されてばかり…なにをしても否定される」
キャリアのお悩みとあわせて、今の職場でのお悩みとして上司の方との関係性を挙げられる方は少なくありません。
いっそのこと思い切って転職をすべきか…
それとも関係改善に向けて頑張ってみるか…
そんなお悩みにどう向き合っていけばいいのか、本記事では解説していきます。
実際上司との関係で悩んでいる人ってどれくらいいるの?

参考となるデータをいくつか見てみましょう。
厚生労働省:令和2年転職者実態調査
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」によると、自己都合により転職した人の内、「人間関係がうまくいかなったから」という理由で離職した人は全体の23%を占めています。
これは上司との関係性以外の人間関係も含んだ数値ではありますが、本調査における16個の理由項目の中で上から5番目に多い数値です。
※ちなみに前回の平成27年調査では、この項目は17.7%でしたので増加傾向にあります。
民間調査
エン・ジャパン株式会社が実施した『1800人のビジネスパーソンに聞いた「上司・部下間のコミュニケーション」調査(2024年版)』によると、「現在の上司とのコミュニケーションに課題を感じますか?」という項目に関して、約7割の人が感じていると回答しています(大いに感じる:41%、どちらかといえば感じる:31%)。
データ上でも悩む方は少なくない
これらのデータからみるに、やはり実態としても、上司の方との関係性で悩まれている方は少なくありません。
では、相性が悪いと感じたとき、どうすればよいのでしょうか?
相性が悪いとはどういう状態?:よくある5つのパターン

まず大事なのは状況の把握です。
そもそも「相性が悪い」と一口にいってもどのような状況なのでしょうか。「上司と合わない」と感じる理由には個人差があります。
自分と上司の状況がどれに当てはまるか確認してみましょう。
パターン1:コミュニケーションスタイルの違い
上司は口頭でのコミュニケーションを好むが、自分はメールやチャットなど非対面のコミュニケーションを取りたい…など、それぞれが望むコミュニケーションスタイルに違いがあるパターンです。
上司・部下である以上、日々多くのコミュニケーションをとる必要があるため、この違いは想像より双方にストレスを生じさせる場合があります。
パターン2:マイクロマネジメント
「企業にメールを送る時は、一応全部内容チェックさせて」
「(営業電話を1本かけるごとに)今の電話、なんでこういう言い方したの、どんなこと話した?」
などなど、上司が非常に細かく自分の仕事の進め方に関して管理をしてくる、いわゆるマイクロマネジメントをされるパターンです。
※マイクロマネジメント:上司が部下の業務に対して過度に干渉し、細部に至るまで指示や管理を行うマネジメント手法。部下の自主性や成長を阻害する可能性があり、一般的にはネガティブなイメージで使われます。
パターン3:理不尽な指示・感情的な対応
合理性を欠いていると思われる指示、指示の背景に関して説明を求めると激高されるなど、理不尽な命令や感情的・威圧的な対応をされるパターンです。
パターン4:自分の評価を歪められている感覚
同じ成果を出しているのに他のメンバーの方が評価が高い、パフォーマンスが明らかに自分より低い同僚の方が先に昇進するなど、自分が出している成果に対して、正当に評価をしてもらっていないと感じているパターンです。
パターン5:無責任・責任転嫁をしてくる
上司の指示通りに対応したのに、トラブルや問題が起きたときに何も責任を取ってくれない、あげくに責任を部下に押し付けてくる、など上司としての責任を取らないパターンです。
自分はどのパターンに当てはまるかまずは確認
いかがでしたでしょうか?
転職か関係改善か現状維持か、今後の判断のためにも、まずは現在の状況がどういうパターンに当てはまっているのか確認してみましょう。
関係改善の余地はある?見極めポイント

自分の状況が確認できたら、すぐに転職!と動く前に、冷静に関係性を改善できるかも検討してみましょう。
※上司との関係性以外でも転職したい理由がある場合は、とりあえず転職活動を始めてしまうという選択肢ももちろんアリです。
ポイント1:第三者(同僚や人事)からの評価はどうか?
一旦、第三者の目線を確認してみることは、関係性を改善できるかどうかを考える上で、非常に有効な一手です。
人間、一度悪感情をもってしまった相手に対しては、相手の一挙手一投足に関してネガティブな印象を持ってしまいがちですが、冷静に外から見てみると、そこまでマイナスな行動を相手がしているわけではないというケースは多々あります。
また、自分からは見えていないだけで、上司がしている影のサポートの存在に気付くこともあります。
ポイント2:上司は全員に対してそうなのか、自分にだけか
その上司の他の人への対応も注意深く観察してみましょう。
もし自分と同じような対応を上司からされているメンバーがいた場合、その人を見てみることで、どういった行動を取ると上司がそのような対応をしてしまうのか、客観的に分析できることがあります。
その分析が、改善を図れるか難しいかの判断の助けとなります。
ポイント3:具体的に「改善できそうな行動」はあるか
実際に改善ができそうな行動はあるのかという視点で、一度検討してみましょう。
報連相のタイミングや、伝え方、ちょっとした仕事の取り組み方を変えることで、関係性改善の余地があるかを考えてみます。
例えば、上司とあわない理由が、先程の「パターン1:コミュニケーションスタイルの違い」で例に挙げた、自分はメール・チャットがいいけど、上司は口頭派だった場合、
「全部を対面でコミュニケーションとるのは自分にはハードルが高すぎるけど、良く振り返ってみると、このタイミングとこのタイミングだけきちんと口頭で伝えれば上司も納得してくれそうだな」
であったり、
「口頭は緊張してうまくしゃべれなかったり、あとで記録に残らないから嫌だったんだけど、一回メールやチャットで考えを整理して送ったうえで、すぐに口頭でもあわせてコミュニケーションとれば、自分にとっての口頭のデメリットも解消できるし、上司としても仕事を進めやすそうだな」
など、こちらの仕事の進め方を少し工夫することで、状況が改善するケースがあります。
それでも無理…転職を選ぶ場合の判断軸と注意点

「人事にも相談したし、色々考えて自分でも改善を試みてみたけど、やっぱりどうにもならない…もう限界だ…」
という場合は、転職も選択肢に入ってくるかと思います。
判断軸:転職を要検討すべきケース
特に
・心身の不調(ストレス・眠れない・胃痛など)
・上司だけでなく会社全体の体質が問題
・自己肯定感の喪失が長期的に続いている
ようなケースでは、積極的に転職も検討すべきです。
ただ、転職による問題の解決には、注意点もあります。
注意点:転職してもまた合わない上司に当たる可能性はある
今現在悩んでいる方には少し厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、人間関係という環境要因に関しては、自分ではコントロールしきれない部分も多く、極端な話、せっかく転職をしても「また合わない上司に当たる」ケースもあります。
大事なことは、それを想定した上で転職するということです。
その想定をするのとしないとのでは、万が一そういった状況になってしまった場合のダメージや対応力にも差が出てきます。
上司との関係に悩んでいる方にとって、いまはつらい状況かと思いますが、この機会に自分なりの相性の良い悪いの判断軸や、対応方法を整理しておくことも非常に大切です。
自分のキャリア視点でも考える
転職を検討するにあたっては、一時の感情だけで判断することなく、自身のキャリア軸から考えることも重要です。
・この上司のもとでの仕事が将来的に役立つか
・今辞めることで得られるもの・失うものは何か
たとえ転職を選ぶとしても、逃げではなく、「前進の選択」にするための視点を持っておきましょう。
まとめ:相性は「運」だけではない。選択には「納得」を

人間関係には運の要素ももちろんありますが、対応や選択で結果が変わることもあります。
転職も関係改善も、「正解」ではなく、「納得」が大切です。
自分の気持ちを無視することなく、状況をきちんと捉え、納得のいく選択をしていきましょう。
より実践的なサポートが欲しい人は
「とはいってもやはり自分一人では状況整理できているか不安」
「転職パターン、関係改善パターンの両方とも、プロによる専門的なアドバイス欲しい」
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