採用の現場にいると、不思議なことがよく起こります。
経歴もスキルも申し分なく、「この人は優秀だな」と感じる候補者が次の選考に進まない一方で、突出した実績があるわけではないのに、「もう一度会って話したい」と評価される人がいるのです。
この違いは何なのでしょうか。
多くの求職者は「正解を言おう」「評価されることを言おう」と必死になります。
しかし採用担当が見ているのは、テストの点数のような完璧さではありません。この人と一緒に働くイメージが持てるか、その一点に尽きます。
この記事では、採用担当が思わず「また会いたい」と感じる候補者の共通点を、HRの現場視点で解説していきます。
面接が苦手な方や、過去のキャリアに不安を抱えている方こそ、ぜひ参考にしてみてください。
採用担当が「また会いたい」と感じる瞬間とは?

採用担当が「また会いたい」と感じるのは、必ずしも「即戦力だ」「この人しかいない」と思った瞬間ではありません。
むしろ、以下のような「前向きな引っかかり」が生まれたときに、次への扉が開きます。
・もう少し詳しく話を聞いてみたい
・他の面接官にも会わせたい
・配属予定のチームと相性を見てみたい
その判断軸は大きく分けて次の3つです。
1. 一緒に働くイメージが湧くか(コミュニケーション・相性)
2. 自社で成長・活躍する余地があるか(ポテンシャル・意欲)
3. チームに悪影響を与えない安心感があるか(誠実さ・謙虚さ)
重要なのは、完璧であることよりも「扱いやすさ」「信頼できそうか」という感覚です。
特徴①:話が「噛み合う」人

採用担当が安心感を覚える候補者の多くは、会話がとてもスムーズです。
「質問に対して、結論から、短く答える」。この基本が徹底されていると、それだけで「仕事ができそう」という印象を与えます。
具体的な会話のBefore / After
たとえば、「これまでの成功体験は?」と聞かれた場合。
【NGな回答例】
「はい、私は前職で営業をしていたのですが、当時のチームは非常に厳しく、目標も高かったんです。そこで私は毎日100件のテレアポをすることに決めて、雨の日も風の日も頑張りました。結果的に半年後にトップになりまして、その時は上司からも褒められて……(続く)」
【「また会いたい」と思われる回答例】
「新規開拓営業において、半年で成約数を2倍にした経験です。意識したのは『質の高いアプローチ数』の確保です。具体的には、従来のテレアポに加え、既存顧客からの紹介を仕組み化することで……」
▼解説
前者は「自分の話したい物語」を話していますが、後者は「相手が知りたい結論」を先に差し出しています。
相手が知りたいポイントを意識して話せる人は、それだけで評価が上がります。
採用担当は面接中、「この人は社内の会議でも、要点をまとめて発言してくれそうだな」と、入社後の姿を重ねているのです。
逆に、用意してきた自己PRを最後まで話し切ろうとしたり、質問の意図を汲まずに話を広げすぎたりすると、「一緒に働くと大変そう」という印象を持たれてしまうこともあります。
特徴②:過去を“他責”で語らない人

退職理由や失敗談は、候補者の人柄が最も表れやすい場面です。
ここで「他責(環境や他人のせい)」にするか、「自責(自分の課題として捉える)」にするかで、評価は180度変わります。
「会社が悪かった」「上司との相性が最悪だった」
こうした言葉が続くと、どれだけ事情があったとしても、採用担当は慎重になります。
なぜなら見ているのは事実そのものではなく、問題が起きたときの思考回路だからです。
評価されやすいのは、
・自分の選択としてどう捉えているか
・何を学んだのか
・次にどう活かそうとしているか
この3点を語れる人です。
具体的な言い換えの例
「上司の指示が二転三転して、振り回されるのが嫌で辞めました」という本音がある場合。
NG:
そのまま伝えてしまう。「環境が悪かった」という印象だけが残る。
OK:
「当時は方針の変化が激しい環境でした。ただ、自分からももっと早く背景を確認する働きかけができたのではないかという反省もあります。次は、より密に意思疎通を図りながら、組織の目標にコミットしたいと考えています」
▼解説
事実を隠す必要はありません。
大切なのは、「その経験から何を学び、次はどうしたいか」を語れることです。
他責にせず言語化できる人は、採用担当に「同じ失敗を繰り返さなそうだ」「トラブル時も前向きに動けそうだ」という安心感を与えます。
特徴③:「この会社をちゃんと見ている」人

企業研究というと、ホームページの情報を暗記しようとする人がいます。
しかし採用担当が見ているのは、知識の量ではなく、「自分事として捉えているか」です。
評価されやすいのは、以下のような視点です。
・事業内容と自分の経験がどうつながるか
・なぜ今、他の会社ではなくこの会社なのか
・入社後、具体的にどんな課題を解決しようとしているか
募集背景を踏まえたうえで、「私は、御社のこの課題に対して、こう貢献したい」という主体的な姿勢が、担当者の心を動かします。
一方で、「御社の理念に共感しました」「成長できそうだと思いました」といった、どの会社にも当てはまる志望動機は、印象に残りにくいのが正直なところです。
特徴④:完璧じゃないのに、安心感がある人

意外に思われるかもしれませんが、採用担当は「何でもできます、欠点はありません」と言う人をあまり信用していません。
むしろ、自分の限界を正しく理解し、正直に話せる人に惹かれます。
・現時点でできないこと
・それをどう補っているか
・学ぶ姿勢があるか
こうした点を正直に話せる人のほうが、安心して迎え入れられます。
完璧に見せようとせず、等身大で向き合える人は、
・教えやすい
・周囲と協力できる
・トラブルを隠さなそう
という評価につながりやすいのです。
【HRの裏側】面接官が「社内でどう報告しているか」

面接が終わった後、採用担当はチームメンバーや決裁者に報告をします。その時、どんな言葉が飛び交っていると思いますか?
実は、「スキルは〇点です」という報告よりも、「この人と一緒に働きたいと思えるかどうか」という定性的なコメントが決定打になることが多いのです。
・「話していて、素直にアドバイスを吸収してくれそうだと感じました」
・「私たちの事業の弱点を的確に捉えていて、一緒に改善していくイメージが湧きました」
・「とにかく明るいエネルギーがあって、チームが活気づきそうです」
あなたが「面接官を味方につける」ことができれば、選考の通過率は劇的に上がる可能性があります。
採用担当が密かに警戒する人の特徴

最後に、念のため採用担当が内心で警戒してしまうケースも紹介しておきます。
・実績の話が「自慢話」になっていて、周囲への感謝がない。
・質問の意図を汲まずに、10分以上一人で話し続けてしまう。
・「御社なら私を成長させてくれそう」という受け身すぎる姿勢。
・前職の愚痴が止まらなくなってしまう。
これらは悪気がなくても、「一緒に働くと大変そう」という印象を与え、評価を一気に下げてしまう要因になります。
まとめ|「また会いたい」は作れる評価

採用担当が「また会いたい」と思う候補者は、特別な才能を持った人ではありません。
・相手が聞きやすいスピードと構成で話す(思いやり)
・過去を振り返り、自分の課題に向き合っている(誠実さ)
・会社のことを「自分事」として考えている(熱意)
・完璧ではないが、素直で安心感がある(人間味)
こうした姿勢の積み重ねが、「次に進めたい」という評価につながります。
面接は、正解を言う場ではなく、一緒に働くシミュレーションの場です。
背伸びをせず、でも準備は怠らず。あなたの言葉で語ることが、理想のキャリアへの一番の近道になるはずです。
自分のケースをプロと一緒に整理したい方へ
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