「もう会社を辞めたい。」
そう思っていても、「生活できなくなったらどうしよう」と考え、なかなか退職に踏み切れない人は少なくありません。
「貯金が十分にない」「次の仕事がすぐ決まるか分からない」「収入がなくなるのが怖い」といった不安から、辞めたい気持ちを抱えたまま働き続けている方も多いのではないでしょうか。
もちろん、生活への不安がある中で慎重になることは決して悪いことではありません。しかし、不安が漠然としたままでは、今の会社に残るべきか、それとも退職へ向けて準備を進めるべきかを冷静に判断することは難しくなります。
本記事では、「生活が不安」という気持ちを整理するための考え方と具体的なステップをご紹介します。
お金の不安を一つずつ整理することで、自分にとって納得できる判断につなげていきましょう。
なぜ怖い?「会社を辞めたら生活できない」と感じる4つの原因

「生活が不安」と一言で表現していても、その具体的な理由は人によって異なります。まずは、自分が何に対して不安を感じているのかを整理することが、冷静な判断への第一歩になります。
主な原因としては、以下の4つのケースが挙げられます。
原因① 収入がなくなることへの不安
会社を辞めれば、毎月入っていた給与は止まります。
「次の仕事が決まるまで収入がないかもしれない」と考えると、不安になるのは自然なことです。
原因② 貯金が減っていくことへの不安
収入がない期間は、生活費をこれまでの貯蓄から支払うことになります。
残高が少しずつ減っていくことに強いストレスを感じる人も少なくありません。
原因③ 転職活動が長引くことへの不安
「1か月くらいで決まると思っていたのに、なかなか内定が出なかったらどうしよう」と考えると、退職への一歩を踏み出しにくくなります。
原因④ 家族への影響が心配
配偶者や子どもがいる場合は、自分だけの問題ではありません。
「家計に負担をかけてしまうのではないか」「家族に反対されるのではないか」という不安を抱える方もいます。
このように、「生活が不安」という気持ちは、一つの理由ではなく、複数の不安が重なって生まれていることが多いものです。
ステップ1:現状把握|「毎月いくらあれば生活できるか」を可視化する

生活への不安を整理するために、最初に確認したいのが毎月の具体的な支出額です。
「貯金はいくらあるか」だけを見るのではなく、「毎月いくらあれば生活できるのか」を把握してみましょう。
例えば、次のような項目を書き出してみます。
- 家賃(住宅ローン)
- 食費
- 水道・光熱費
- 通信費(スマホ・インターネット)
- 保険料
- 交通費
- 日用品
- サブスクリプションなどの固定費
- その他必要な支出
実際に書き出してみると、「思っていたより生活費は少なかった」「利用していないサービスに毎月お金を払っていた」といった気付きが得られることもあります。
逆に、想像以上に支出が多いことが分かれば、「もう少し準備をしてから退職しよう」という判断もしやすくなります。
不安を減らすためには、まず現状を数字で把握することが大切です。
【注意!】退職後に請求がくる「税金・社会保険料」を忘れずに
支出を書き出す際に、多くの人が見落としがちなのが「住民税」「国民健康保険料(税)」「国民年金保険料」です。
会社員時代は給与から天引き(特別徴収)されていたこれらの費用は、退職すると自分で納付(普通徴収)することになります。特に住民税は「前年の所得」に対して課税されるため、退職して現在の収入がゼロになっても、前年の収入に応じた請求書が届きます。
毎月の固定費(家賃や食費など)だけでなく、これら「公的な支出」も退職後の数か月分はかさむという前提で、少し多めに見積もっておくと安心です。
ステップ2:シミュレーション|貯金と失業保険で「あと何カ月生活できるか」を計算する

不安を感じているときは、頭の中で最悪の状況ばかりを想像してしまいがちです。
数字をもとに客観的なシミュレーションを行うことで、状況を冷静に捉えられるようになります。
例えば、
・貯金が60万円ある
・毎月の生活費が20万円
であれば、現在の生活費のままでも、単純計算で約3か月は生活できる計算になります。
知っておきたい「失業手当」のリアルなスケジュール
お金の不安を和らげる大きな味方が、雇用保険の「失業手当(基本手当)」です。ただし、注意したいのは「会社を辞めてすぐにお金が入るわけではない」という点です。
自己都合退職の場合、ハローワークで手続きをしてから実際に最初の手当が振り込まれるまでに、約2〜3カ月(7日間の待期期間 + 2か月の給付制限期間など)のタイムラグがあります。また、支給される金額は在職時の給与の約50〜80%です。
つまり、退職直後の2〜3カ月分の生活費は、どうしても自前の貯金から支払う必要があります。「辞めても失業保険があるから初月から安心」と誤解していると焦ってしまうため、この「給付までの空白期間」を計算に入れて貯蓄を準備することが大切です。
数字で整理した結果、「思っていたより余裕がある」と感じる人もいれば、「やはりもう少し貯蓄が必要だ」と分かる人もいるでしょう。
どちらの結果であっても、自分の状況を正しく把握できたことに意味があります。
在職中の今からできる、お金の不安を小さくする4つのアクション

生活への不安は、一度にすべて解消しようとしなくても構いません。
今できることを一つずつ進めることで、不安は少しずつ小さくなっていきます。
アクション① 1か月だけ家計を記録してみる
まずは支出を正確に把握することから始めましょう。
家計簿アプリでも、ノートでも構いません。
実際の支出を知ることで、「毎月いくら必要なのか」が明確になります。
アクション② 固定費を見直してみる
通信費や保険料、利用していないサブスクリプションなどは、比較的見直しやすい支出です。
毎月の固定費が下がれば、必要な生活費も少なくなり、退職後の不安を軽減できる可能性があります。
アクション③ 求人情報を見てみる
まだ応募する段階でなくても構いません。
求人情報を見ることで、自分の経験を活かせそうな仕事がどのくらいあるのか、市場の状況を把握できます。
「思ったより求人がある」と分かるだけでも、不安が和らぐことがあります。
アクション④ 一人で判断せず相談してみる
退職は人生の大きな決断です。
家族や信頼できる人、転職エージェントやキャリア相談サービスなどを活用しながら、自分だけで抱え込まないことも大切です。
【限界サイン】生活への不安があっても、退職を優先して考えたいケース

一方で、生活への不安だけを理由に無理を続けることが適切ではないケースもあります。
例えば、以下のような状況に当てはまる場合です。
・心身の不調が続いている
・パワーハラスメントを受けている
・長時間労働が慢性化している
・朝起きることが極端につらい状態が続いている
このような状況では、働き続けることによる負担の方が大きくなる可能性があります。
もちろん、退職を急ぐべきだという意味ではありません。
ただし、「生活が不安だから我慢する」という考えだけで無理を続けてしまうと、結果的に心身の回復に時間がかかり、その後のキャリアにも影響することがあります。
お金だけではなく、自分の健康や今後の働き方も含めて判断することが大切です。
まとめ|お金の不安を正しく整理して、納得のいくキャリア選択を

会社を辞めたいと思っていても、生活への不安から行動できない人は少なくありません。
しかし、「生活が不安」という気持ちを細かく分けて考えると、自分が何を心配しているのかが見えてきます。
毎月の生活費を把握し、貯蓄とのバランスを確認し、必要に応じて支出を見直すことで、漠然とした不安は少しずつ整理されていきます。
その結果、「もう少し準備してから退職しよう」と判断する人もいれば、「今なら退職しても問題なさそうだ」と考えられる人もいるでしょう。
大切なのは、不安だけで判断するのではなく、自分の状況を客観的に整理したうえで、次のステップを選択することです。
「生活が不安」という気持ちは、決して珍しいものではありません。しかし、その不安を漠然としたまま抱え続けると、必要以上に退職へのハードルが高くなってしまいます。
不安を数字で整理し、今の状況を客観的に把握することで、自分に合った選択肢が見えやすくなります。
「とはいえ、やはり退職に関して不安がある…」そんなときは、一人で抱え込まずに、プロに相談してみませんか?
「とはいえ、やはり退職に関して不安がある…」
そんなときは、一人で整理しようとせず、第三者と一緒に考えてみるのも一つの方法です。
ストローラー株式会社では、「自分で退職したいが不安がある方」に向けて、状況整理や進め方のサポートを行っています。
・今の状態で辞めても問題ないか
・どのタイミングで動くべきか
・何から準備すべきか
といった点を整理するだけでも、判断の精度は大きく変わります。
無理な提案は行っていませんので、必要に応じてご活用ください。
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